山中湖の昔話

臥牛湖(がぎゅうこ)の赤牛(あかうし)

大昔のこと、山中湖村では雨がいくにちも降らないことがありました。野も山もひからびてしまい、井戸水も出なくなるほどだったといいます。村では赤牛が飼われていましたが、かわいそうなこの赤牛は、ノドも皮膚もカラカラにひからびてしまいました。哀れに思った村人は、赤牛を湖の中に引っぱり込んで首まで水に浸からせてあげました。

すると、どうでしょう。空の向こうのほうが、にわかにかき曇り、ザーっと雨が降り始めたのです。まさに恵みの雨でした。
赤牛が湖に浸って喜び、その感謝の気持ちが神様に通じたんだ。それで恵みの雨がもたらされたのだ…
村人たちは、いつともなくこんなふうに信じるようになりました。それから後は、日照りがつづくようなことがあると、村では赤牛を湖水に引き込んで水浴びをさせるようになりました。そうすれば、不思議と恵みの雨がもたらされたそうです。

赤牛の由来から、山中湖を「臥牛湖」と呼ぶようになったとも伝えられています。
山中湖を山の上から眺めると、ちょうど牛が気持ちよさそうに水浴びをして寝そべっている形をしています。
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