山中湖村の自然

1956年(昭和31年)、山中小学校の理科の授業をきっかけに発見されたフジマリモは、マリモ分布の南限とされ、天然記念物として大切に保護されています。また、山中湖は白鳥の湖として知られ、オオハクチョウが越冬にやってきます。白鳥が毎年、冬を越す土地としては、最南端であり、もっとも標高の高いところです。豊かな自然に恵まれた山中湖は、野鳥の宝庫としても知られています。

珍しい植物や生物がいっぱい!

フジマリモ

マリモは、シオグサ目シオグサ科の糸状の緑の藻(も)です。球体(鞠=まり)を作るので、毬藻(まりも)と呼ばれており、日本では北海道の阿寒湖や、青森県下北半島の左京沼、そしてここ山中湖に見られます。1956年(昭和31年)、山中小学校の理科の授業をきっかけに発見されたフジマリモは、マリモ分布の南限とされ、天然記念物として大切に保護されています。

フジアザミ

フジアザミは、キク科の多年草のアザミの一種で、富士山周辺の特産です。
葉は羽状で大きなとげがあり、8月から9月にかけて、濃い紅紫色で半球形の大きな花をつけます。

ハリモミの純林(じゅんりん

葉が硬く、先端が針のように鋭くとがっているので「ハリモミ」と呼ばれます。どの木も樹齢がおよそ250年で、高さは20メートルから26メートル。最盛期には、3万本ものハリモミの木が、密林のようにたくさん生えていました。外国の学者がこのハリモミの純林を絶賛したことで世界的に有名になり、昭和38年(1963年)には国の天然記念物にも指定されました。ところが、昭和41年の台風で多くのの木が倒れ、さらにその後の開発などの影響で環境が変わり、枯れ木が目立ちはじめました。今でも少しづつ枯れ木が増えてきているハリモミの純林は、自然環境を保護していくことの大切さを、身をもって教えてくれています。

ハクチョウ(村の鳥)

山中湖は「白鳥の湖」として知られ、以前よりオオハクチョウやコハクチョウが越冬にやってきました。白鳥が毎年、冬を越す土地としては、最南端であり、もっとも標高の高いところです。近年はコブハクチョウが定住し、春には産卵〜子育てを営むなど、通年でハクチョウを観察することができます。

サンショウバラ(村の花)

バラ科の潅木(かんぼく=低い木)で、葉の形が山椒に似ています。初夏に直径5センチほどの大きな花を咲さかせたあと、刺の多い果実ができます。果実は焼酎漬けにして薬として使われることもあります。
寒さに耐え、幹はねばり強く、明るい印象をあたえる花が咲くことから、山中湖村の象徴として村の花に選ばれたのです。

イチイ(村の木)

日本名で「イチイ」というのは「一位」の音読みで、その昔この木を使って笏(しゃく=中世の日本で正装のときに右手に持つ板)を作ったことから、貴族などの身分を表す「正一位」や「従一位」にちなんでこの名前をつけたと言われています。一般的には「アララギ」、アイヌ語では「オンゴ」とも言われ、ここ山中湖では「ヘダ」と呼ばれていました。家屋を火災から守るために「火返しの木」として家の周囲に植えたり、防風のために植えていた、山中湖村の人々の生活の知恵と結びついた木なのです。

カモシカ(村の動物)

カモシカは、ウシ科の動物で特別天然記念物に指定されています。ヤギを少し太らせたような体つきで、頭には後ろ向きに曲がった2本の角(つの)が生えています。オスの角は長くて先が細く、メスの角は太くて先が鈍い形をしています。角は円錐形で中が空洞になっています。毛は長く、背面は黒灰色やオレンジがかった色で、腹は帯白色。頬には白くてひときわ長い毛が生えています。毛は、毛氈(もうせん)などの原料として使われていました。

ズミの木(山中湖村天然記念物)

山中湖畔の通称みさき(湖をクジラに見立てたときのしっぽのあたり)に、バラ科リンゴ属のズミの木が、大小あわせて130本以上生えています。このズミの木は、毎年5月下旬に直径3センチほどの花を咲かせます。花はつぼみのときは紅色ですが、開ききってしまうと白くなります。9月ごろになると黄色や赤のリンゴに似た小さな球形の実がなるので、いろいろな種類の鳥が集まってきて実を食べます。昔は、ズミの木の樹皮から黄色の染料をつくられていました。そこで「染み(そみ)」という言葉が変化してズミの名前がついたといわれています。

リス

ネズミ目リス科のニホンリス。頭と体をあわせて20センチほど、シッポだけで15センチほどあります。夏毛は赤褐色、冬毛は黄褐色。森林に生息し、木の実や木の葉、昆虫などを食べています。小枝や葉を集め、枝の間に巣を作ります。「リス」は漢字の「栗鼠」の音読みです。

マムシグサ

サトイモ科の多年草で、木々の下に生えています。葉は2枚で、鳥の足のような複葉(ふくよう)と、約1メートルもある地上茎をもっています。春に、仏焔苞(ぶつえんほう)と呼ばれる紫がかった筒状のものができます。茎や仏焔苞の模様が毒ヘビのマムシを思わせるので、マムシグサと呼ばれています。地下の球茎には毒がありますが、漢方医学では天南星(てんなんしょう)と呼び、薬として使われます。

シシウド

セリ科シシウド属の多年草で、山地の草原に自生します。茎の高さは約2メートルになり、秋になると淡い緑白色の小花をたくさんつけます。根を乾燥させると、風邪やむくみの薬になります。漢字で書くと「猪独活」です。
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