キャンプはじめよう

富士山麓、山中湖の大自然でキャンプ三昧!

山中湖は標高1000mの大自然に囲まれた高原。富士山、湖はもちろん緑に囲まれた巨大フィールドでキャンプをするには申し分ない環境です。このページではキャンプの達人、探検家・敷島悦朗さんによる、キャンプについての知識や楽しみ方をご紹介します。ファミリーや友達と満天の星空の下で、焚き火を囲み、静かな時間を過ごしてみませんか?

探検への入り口「山中湖」

基本的なキャンピングのノウハウは、山中湖にあるようなキャンプ場で少しづつ覚えていくのがベスト。

世界の秘境を旅する敷島さんは、行きたい!と思い立ったら、なんとしてでも実現してしまうのが信条。もちろん、アウトドア歴も長く、水と火があれば最高にぜいたくなキャンピングができると語ってくれました。

敷島 登山、ケイビング(洞穴探検)、樹海を歩く、世界各地の秘境を旅する・・・といった、私の冒険のかずかずの「ベース」になっているのが、キャンピング。いちばん最初に山中湖に行ったのも、キャンピングのためでした。山中湖にはいくつかのキャンプ施設があり、アウトドアの初心者向けコースになっています。大平山など四方の山々へのハイキングや、湖畔をめぐるサイクリングなどを楽しむことができます。私のように山登りとかケイビングをガツガツやっている人間の中にも、はじめはキャンプ場などで自然と触れ合う遊びを楽しみながら、「これは面白い」ということで、どんどんこの世界にのめり込んでいったという人が案外多いと思います。例えばヒマラヤ登頂を目指すほどの登山家の中にも、最初は山中湖のようなリゾート地でキャンピングをやって楽しんでいた、という人がきっといる。もちろん、人工的な設備が何もないような、自然のどまんなかでのキャンピングというのは、最終的にはきっと最高のぜいたくだろうと思うのですが、そこに行き着くまでのいろいろなノウハウは、山中湖にあるような人工的なキャンプ場で少しずつ覚えていくことができる。ノウハウとは、たとえば、火を起こすこと、荷物を運ぶこと、歩くこと、などです。

ビギナー向けアウトドア術〜キャンピングの基本〜

2分以内で焚き火を起こす

敷島さんは、火と水があれば贅沢なキャンプができる…ということですが、まず火の起こし方から教えてください。

敷島 火を起こすというのは意外と難しくて、ライターやマッチがあっても、薪(まき)に火を付けるということが難しいのです。そこでどうやるかというと、最初にA4用紙1枚くらいの紙(これ以上大きな紙は必要ありません)に火をつけます。次に、そこらへんに転がっている枯れた葉っぱとか、爪楊枝みたいになっている細い枝の端に火をつけて小さな炎をつくる。その次にマッチ棒くらいの大きさ、それから箸くらいの大きさ、というふうに炎にくべる小枝のサイズを大きくしていって、炎のサイズも大きくする。ある程度、炎ができたところで、いよいよ大きな流木(りゅうぼく)に火をつけます。ビギナーの皆さんは、たいていの場合、はじめに新聞紙をいっぱい使って、そこに大きな流木をどーんといれたりする。でも、それではうまく火はつかないんですよ。でっかい流木に火をつけるというのは、それなりに火力が必要なことなので。

新聞紙を燃やしてつくった炎の大きさと、今教えていただいた火の起こしかたでつくった炎の大きさとが、同じくらいだとすると、どちらでもいいように思えますが。

敷島 ちがうんです。新聞紙の場合は、ばーっと燃えてふっと消える。枝の場合は、炭(すみ)みたいな形で残ります。そこに火力の違いがあるのです。温度がどのくらい違うかというのは、計ったことはありませんが、新聞紙を入れて燃やすのと、枝を燃やしていくのとでは火力が違います。天気がよくて空気が乾燥している場合には、ある程度の枝を集めておいた状態で紙に火をつけてから2分間で、直径10センチくらいの流木に火をつけることができます。

1時間くらいかかるかと思いました(笑)

敷島 そんなにかかっていたら、キャンプをやっていられない。条件が悪くて、例えば流木が少しぬれているような状態でも10分あれば火は起こせます。それから、火をおこすときには風も大切です。風通しよく、空気が入りやすいように木を組んで焚き火をつくるといいですね。

焚き火を囲んで楽しくキャンピングをした後は、山火事を起こさないようにきちんと火を消す、ということも基本ですね。

敷島 そうですね。

おいしい飲み水を探す

おいしい水の探し方にもノウハウをコッソリ教えちゃいます!

敷島さんは基本的に、自分の飲み水を背負って登るような登山よりも、おいしい水が手に入るようなところを登る方がお好きだということですね。おいしい水の探し方にもノウハウがありますか。

敷島 稜線に山小屋があって排水があるようなところだと、その下にある沢の水は避けた方がよい。水は高いところから低いところへ、つまり山の稜線から川へ向けて流れるわけですから。細かい情報まで出ている地形図を見て、「この川の本流の水は避けたほうがよさそうだけど、支流の水は大丈夫そうだ」と判断します。
沢登りで川を遡行(そこう)する場合は、山小屋の位置を事前に把握しておき、水の飲める支流の沢沿いなどにテントを張ります。それからもうひとつ、沢の水で流れているものは基本的には飲めます。一方、きれいに見えても溜まっている水はダメです。水というのはおそらく、流れることで浄化していくのだと思います。溜まっている水というのは細菌類などが繁殖しやすい。私の場合、穂高に登る途中でちょうど水がなかったときに、すごくきれいな山の水があったんですよ。夕方の暗い状態でライトで照らしたところ、とてもきれいに見えたのでその水を飲んでしまいました。そうしたら飲んだ全員が、てきめんにお腹をこわした、なんてことがありました。

風向きを見る

風向きによってでキャンプ楽しさが変わる?!

敷島 テントをたてるのにも、意外とノウハウが大切です。特に、入り口の部分を風下にするとか。風の吹いてくる方向は、木なり煙なりが教えてくれるし、肌が感じます。肌がかんじないほどの風の状態なら、無風に近いか、もしくは風があっちこっちにまわっている状態なので、そういうときは逆に風を気にする必要はありません。

虫よけ対策

虫よけスプレーや蚊取線香を忘れたときに役立つ虫対策

キャンプはもちろん屋外で行うわけですが、一番厄介なのはやはり「蚊」だと思います。対策などはされてますか?

敷島 キャンプをしていると蚊が寄ってきますよ。蚊というのはいつも出てくるわけではなくて、やはり夕方に出てきます。焚き火のそばにいれば、だいたい大丈夫です。蚊は煙をきらうようです。それから、汗をかいたら拭いておいたほうがいいですよ。泳いだり水浴びしたりして汗を流せるといいですね。私は、蚊とり線香とか電磁波で蚊を寄せつけないようにする道具とか、いろいろ試しましたが、基本的に焚き火をしている間はまず来ない。といっても2、3カ所は刺されますが。

蛭(ひる)に吸い付かれたら、どうすればいいですか。

敷島 蛭のからだにタバコの火をつけて、蛭自体が離れてくれるのを待つ。無理に取ろうとすると蛭の頭の部分が身体に残ってしまうので、気をつけてください。

敷島悦朗(シキシマ・エツロウ)

自称「辺境好みの何でも記録屋」である敷島さんは、編集者兼ライターとして新聞、雑誌にアウトドア関係の記事を執筆し、著書も多数あります。『とにかくしつこくアマゾンネブリナ』のような探検モノから、沢登りやアウトドアのガイドブックまで、その語り口の面白さは抜群。また、「水陸両用カメラマン」としても活躍し、探検の楽しみと感動をカラフルに伝えています。毎年1回は海外への山旅を実現しており、年間150日くらいは、国内外の山や川や海に出かけているとのこと。近年は、ブラジルとベネズエラの国境ギアナ高地にあるネブリナ山、アフリカのルウェンゾリ山、ケニア山、間宮(タタール)海峡スキー横断、ペルーアンデスのアウサンガテ峰、ニューカレドニアのフンボルト山など、地球上のあちらこちらを歩いています。もちろん、国内でも穂高、北岳、谷川岳をはじめとする各地の岩・沢にも熱中。山中湖へも、富士山登山や青木ヶ原樹海の縦断をするときに立ち寄るとのことです。そんなアクティブな敷島さんの探検生活のベースともなっているのがキャンピング。今回はビギナー向けに、探検家流アウトドア術を披露します。【プロフィール】
1951年、熊本県生まれ。1973年、慶應義塾大学工学部卒業後、小学館入社。1979年に同社退社、ヒマラヤ・ダウラギリ5峰登頂。その後、水中造形センター・マリンダイビング編集部、山と渓谷社を経て、編集制作会社(株)地平線の代表に。

【著書】
『とにかくしつこくアマゾンネブリナ』 『月の山、ゴリラの山』 『アウトドアライフ』 『沖縄』 『そしてみんな登った』 『沢登りのススメ』 『丹沢の谷110ルート』 『奥多摩の谷』 『奥秩父の谷』

【今後の探検目標】
今後は、ニューギニアのイリアンジャヤという氷山とすぐ隣にそびえるカルステンツという岩山に挑戦する予定。イリアンジャヤの標高が低くなりつつある(温暖化のため氷が溶けたからとも)ので、並び立つ2つの山に仲間と手分けして同時に登り、同気圧のもとでそれぞれの山の高度を確認したい、というのが敷島さんの今後の探検の目標です。

株式会社 地平線 港区西麻布3-2-12西麻布ソニックビル3F TEL/FAX: 03-5413-4543
E-mail: sikisima@earth.email.ne.jp

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